先に買ってしまったら、補助金の対象外になった話
一人で工務店を営む60代の事業主が、古くなった設備を買い替える場面を考えてみます。補助金を知らずに先に発注してしまい、あとから対象外だと分かった経緯をたどります。
先に買ってしまった日
Bさんは、作業に使う設備の調子が悪くなってきたことに気づいていました。長年使ってきた分、あちこちに無理が出ています。修理を重ねてきましたが、部品も手に入りにくくなってきました。買い替えるなら早いほうがいいと考え、注文する時期を探っていました。
資金は手元にあったので、新しい設備をそのまま注文し、支払いを済ませました。届いた設備は問題なく動き、仕事も落ち着いて回るようになりました。ところが数か月たった頃、知り合いの経営者から「あの時期に補助金の公募があった」と聞かされました。話を聞くと、Bさんが買った設備がちょうど対象になる制度だったのです。
あとから分かった仕組み
補助金は、購入したお金をあとで戻す仕組みになっている制度がほとんどです。先に申請して審査を受け、認められてから発注する。この順番が条件になっている制度が中心です。Bさんのように、先に買ってから申請しようとしても、対象外と言われてしまいます。一度支払いを済ませた設備は、あとから公募が出てきても取り返しがつきません。
2026年9月23日時点で募集中の補助金は311件あります。締め切りが近いものは68件、さらに切迫しているものは15件にのぼります。上限額が公表されている54件のうち、最も高いものは29億円です。数字を見ると、いつも何かの公募が動いていて、締め切りは次々と入れ替わっていることが分かります。Bさんが見逃した公募も、この中の一つだったと考えられます。
調べておけば選べたこと
設備投資を考え始めた時点で、公募が出ていないか調べておくと、選べる道が広がります。工務店の設備は対象になりやすい分野です。締切の3か月前から準備を始めれば、申請書の作成や見積もりの取り寄せにも余裕が持てます。
締切は前触れなく近づくこともあります。例えば「東京都専門医認定支援事業補助金」(東京都)は、あと2日という近さです。知らないまま過ぎてしまえば、それで終わりです。買い替えを思い立った日ではなく、思い立つ前の段階で調べておく。それだけで、Bさんのような順番の行き違いは防げます。
よくある質問
補助金は購入前に申請しないといけないのですか?
どのくらい前から準備すればいいですか?
自分の業種向けの補助金があるか、どこで調べればいいですか?
この記事が参照した一次情報
- jGrants(デジタル庁)補助金公募一覧(2026-09-23 取得)
- jGrants API 仕様(デジタル庁 開発者向けサイト)(2026-09-23 取得)
数値は上記の公表資料から機械的に取得しています。 制度の適用可否は必ず公式サイトまたは窓口でご確認ください。